詩と詞と雨が

し、らしきものを垂れ流します

骨格標本

国境線を跨いではしゃぐ君の

無邪気なスカートも笑っていた

 

赤い髪飾りに反射した陽射しが

僕の触った最上の記憶

 

「あなたの骨格が好きです」

 

そんな告白は想定外だったけど

 

「あなたの骨格が好きです」

 

そう真顔で言う君が好きです

 

長い階段は気づけば上っているのか下っているのかわからなくなる時があるけど

だけど僕には目印ができた

 

手を繋いで歩くだけでは駄目で

時には自ら手を離し 遠い背中を見つめることも必要

なーんて分かった風な口利いてごめん!

 

宗教のことなんて何も知らない僕らは

ただ言葉の力だけを信じていたね

今では慣習の強度をわかっているけれど

その分言葉の魔力は失われてしまった

 

部屋の隅に置かれたギターはもう埃塗れで

小窓から見える今夜の月はやけに小さく見える

 

音楽に合わせ手拍子する君の表情は哀しげで

でもその理由を聞くことはとうとう叶わなかった

 

たった一行の数式が導く神秘的光景

眼前に広がる輝きとは裏腹に

その道筋は驚くほど単純で

意外なくらい呆気ない

 

「あなたの骨格が好きです」

 

そう真顔で言う君が 僕は今でも好きです