詩と詞と雨が

し、らしきものを垂れ流します

神秘的

地下室の暗がりが優しい季節

回廊から響く知らない猫の鳴き声に

一時耳を澄ましてみよう

空の色味や山の匂いも

今では書物の世界の記憶

いつかこの身に木漏れ日を

いつか一人の友だちを

冷たい熱にまどろみながら

時間の淵に零れて落ちる

 

密室の安寧と壊れた花瓶

海底に広がる朽ち果てた葡萄畑で

一時過去を想ってみよう

陸の時代や人の動きも

全てはわたしの自由な虚構

いつかこの地に微笑みを

いつか一つの安らぎを

冷たい身体でまどろみながら

時間の淵に零れて落ちる

時間の淵に零れて朽ちる